Dying music 〜音楽を染め上げろ〜
過去
そのあとみんなでMidnightに行った。師匠には事前に電話に話してある。
ー『お前はそれで大丈夫なのか。話して、苦しくなることはないのか?』
ー『気づかれたし、これ以上変に隠したくない。それに…みんな大切な仲間だから。』
伝えるならしっかり伝えろ。そう言われた。スタジオ内に入って床に座る。
「単刀直入に言うね。」
震えないように息を整える。
「僕は、恭也が言った通り…
歌い手のCyan。」
みんなが驚きと動揺で黙り込む。ポッケからスマホを取り出してみんなに見せる。
「これ、アカウントのホーム画面。それからYouTubeとTwitter。」
ここにはアカウント主しか閲覧できない、フォロワー数、視聴者層、再生回数が記録されていたページがある。これは僕がCyanだということを100%証明する証拠。
「………嘘だろ…。」
怜斗が俯きながら呟いた。恭也は黙ったまま。涼が僕の目を見た。
「ちゃんと話が聞きたい。」
うん。
僕が音楽を始めたきっかけ、歌い手活動のこと、全部話すよ。