Dying music 〜音楽を染め上げろ〜
週明け。
今日は部活の日。
ここ最近、新曲投稿のために徹夜続きだったからダルい。けど、もう少しでフェスだし練習しないと。
「あ、夏樹!」
入ると3人して真ん中に座ってワイワイしている。
「どうしたのみんな騒いで。」
「Cyanが新曲出したんだよ!」
ビックゥゥゥゥ‼
急に大声で名前呼ぶの勘弁してくれ。毎回心臓がヒュッってなるんだから。
「どうしたんだろ。今までと曲調が全く違う。」
「だよな。意外すぎてびっくりした。」
口々に感想を言い合っている様子を見て少し、気になった。
この曲を聞いてどう思ったんだろう。
何を感じた?
どう受け止めた?
リスクはあるけれど、
「その曲聞いて、どう思ったの……?」
危険な行為ってのは分かるけれど、視聴者の生の声を聞きたい。少し考えると涼から答えていった。
「俺は結構好き。曲調も柔らかくて心地いい。歌詞も新生活頑張ろうって思うし。」
怜斗は
「俺はサビが好きかな。リズミカルで耳に残る!」
続いて恭也。
「俺は、どうしてCyanが急にこんな曲作ったのかなって思った。」
?
「だってついこの間カバーしていたのは相当ダークだったじゃん。Cyanは暗めの曲がバズるって自分でも分かっているのに。」
……すごい分析だな。ちょっと不安になるくらい。
「夏樹は聞いたのか?」
「あ、いや…ま、まだ。」
「まだかよぉ~聞けよ~!」
怜斗が言う。
「家帰ったらね。」
「えぇ~!」
うるさっ。ていうかこんなことしてる場合じゃないでしょ。
「ほらやるぞ!本番まであとちょっとしかないんだから!」
涼がみんなに声をかけて練習開始。