30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆

涙もふいて何事もなかったかのように社食へと戻ってきた美加は、麻子と雑談をしながら食べかけのパスタを手に席を移動した。

「ほら、ここから見える花壇がキレイなんだよ」
「本当だ。これからはこっちで食べようかな」

なんて言い合いながら大翔の後ろの席を確保する。

3人衆は女性社員が近づいてきたことで少し視線を向けてきたけれど、すぐに興味を失ったようにまた大翔に絡み始めた。

きっと、ライバルとは認識されなかったんだろう。
仮に大翔に好意があったとしても相手にされない。

そう思われたのかもしれない。
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