30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
そこをグッとこらえて視線を上げて歩いていると、大翔の方から美加に気がついてくれたのだ。
「羽川さん、おはようございます」

爽やかな笑顔でそう言われて一瞬意識が飛びそうになる。
「お、おはようございます」

ようやく自分の名前お覚えてくれたらしい大翔は、以前よりも距離が近い雰囲気がしている。
嬉しさがこみ上げてくると同時にやっぱり恥ずかしい。

どうにか逃げずにここにいるのことが精一杯だ。
そう思ったときだった。

営業部のドアが開いたかと思うと、中からあの3人衆が出てきて大翔のまわりに集まってきたのだ。
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