30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆

麻子が考えてくれたラブハプニング6はできなくはないけれど、まずは自分自身が頑張らないといけないものだった。

「無理だよ、そんなことできない」
必死になって左右に首を振る美加に対して麻子は非情に「やるしかないでしょう?」と言い放ったのだ。

せめてなにか手伝ってもらおうと思ったけれど、それも拒否されてしまった。
麻子が言うには、昨日自力で大翔との距離を縮めた美加にんらできる。

とのことだった。
「って、言われてもぉ……」

昼休憩の少し前、美加は廊下でうろうろと歩き回っていた。
ラブアプニング6を実行するためにはまず自分から大翔に声をかけないといけない。

だけどこういうときに限って、大翔はなかなか営業部から出てこなかった。
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