30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
先輩のデスクの下に鎮座していたケシゴムがかすかに震えたような気がして美加はまばたきをした。

気のせい?
しかしケシゴムは小刻みに震え続けている。

え、もしかして地震?
と、思っても振動は伝わってこないし、ケシゴム以外のものが揺れている様子はない。

じゃあ一体なに?
首をかしげたその時だった。

ケシゴムは突然コロコロと転がり始めて美加の足元までやってきたのだ。
「ひゃあ!?」

驚き、その場に尻もちをついてしまう。
「どうしたの?」
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