30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
『止まれ』と念じたはずが水が更に吹き出し始めたのだ。
洗面台にぶつかった水がはねて美加の制服を濡らす。

「わっ、ちょっと」
慌てて手を伸ばして水を止めて、ふぅとため息を吐き出した。

今までこんなことはなかったのにどうしたんだろう。
美加は自分の手を見つめて首をかしげる。

頭の中は大翔のことでいっぱいになってるから、それが原因だろうか?
あまり深く考えることもなく、美加はそのままトイレを出たのだった。
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