30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
「購入のたびに計測とフィッティングは必要なんですよぉ」
と言われても、そんな面倒なことはそうそうできそうにない。

だから今回はしっかりと測ってもらっておくことにした。
「美加、これなんてどう?」

美加がフィッティングルームから出てきたとき麻子はすでに何種類かの下着を手に持っていた。
どれも上下セットのもので真っ赤だったり、真っ黒だったり、金色の刺繍が入っていたりする。

「ちょっと派手すぎない?」
キレイだけれど自分が身につけるには抵抗がある。

「彼氏に喜んでほしいんでしょう?」
麻子がそう言ったのはきっと店員の前だからだろう。

脱処女頑張るんでしょう? とは、さすがに言えない。
< 188 / 237 >

この作品をシェア

pagetop