30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
「今日はこの近くのレストランを予約してるんだ」
「また、レストランですか? そんな、毎回いい場所じゃなくてもいいのに」

慌てる美加を大翔は手で制した。
「今日は、ホテルを取ってあるんだ。明日も会社は休みだろう?」

その言葉に美加は大翔の言葉の意味を理解した。
大人同士の付き合いで何ヶ月も相手を待たせるようなことはない。

だとしても、こんなにトントンと進んでいくなんて思ってもいなかった。
「あ……そうなんですね」

緊張から一気にカタコトみたいな話し方になってしまった。
今更ながら大翔の顔をまっすぐ見ることもできなくなってしまう。
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