30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
焦る
次の出勤日、少し遅刻してやってきた美加を待っていたのは報告を楽しみにしている麻子だった。

麻子は目を輝かせていい報告を待っていたのだけれど、残念ながら麻子が喜ぶような出来事はなにも起こらなかった。

むしろその真逆といってもいい。
美加は脱処女する寸前で大失敗をしてしまったのだから。

落ち込んでいる美加を見て麻子は難しそうな表情で腕組みをした。
「力が暴走かぁ。そんなことになったんだね」

さすがにこれは想定外だったようで、麻子も驚いている。
なにが起こるかわからない。

それが30歳処女の魔法使いということだ。
「これから先は力が暴走しないように制御する必要がありそうだね」

「制御って言われても……」
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