30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆

膨らんできた焦りがしぼむことはなく、美加は自分から次のデートの約束を提案した。
まさか自分がこんなに行動的になるとは思っていなくて、自分でも驚いている。

だけどせっかく掴んだ恋。
絶対に手放したくはなかった。

「今日は美加ちゃんがプランを考えてくれたんだろう?」
運転しながら楽しげに聞いてくる大翔に美加は「はい」と、笑顔で頷いた。

今日は植物園へ行って、近くのお店でランチ。
その後大翔をホテルに誘うつもりだった。

自分から大翔をホテルに誘うことができるかどうか不安が残っているけれど、屋上での出来事を思い出すと迷っている暇はなかった。
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