30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆

どれだけの時間そうしていただろうか。
玄関チャイムがなる音で美加は目を覚ました。

床に座ったままの体勢で眠ってしまったようで、体がギシギシと傷んだ。
スマホで時間を確認してみると、とっくに仕事が終わっている時間になっている。

結局今日は1日さぼってしまった。
しかも誰にも連絡を入れていないから、きっと明日には怒られるだろう。

そう思うと憂鬱な気分がのしかかってくる。
しばらくなにもやる気が起きなくてそのままでいると、またチャイムが鳴った。

出ないのだから諦めて帰ってくれたらいいのにと思うが、チャイムはしくこくなり続ける。
美加は仕方なく玄関へ向かった。

「はい」
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