30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
こんなに麻子に心配をかけていたことが情けなくなる。
せめて麻子には連絡するべきだったんだ。

「心配かけてごめんね。でも私、体調が悪くて休んだんじゃないの」
早口に説明する美加に麻子は何度も頷いた。

「うん。そんな感じだね。でもご飯は食べてないんじゃない?」
そう聞かれて朝からなにも食べていないことを思い出した。

それを素直に伝えると、麻子は手早くお雑炊を作ってくれた。
いい香りが食欲をくすぐる。

「それ食べてからいいから、ゆっくり説明して?」
麻子に言われた通り、美加は甘えて先に食事を済ませることにした。

寝不足や空腹は人を狂わせる。
< 220 / 237 >

この作品をシェア

pagetop