30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
トイレに落としてしまわないように、スマホはデスクの上に置いてきたことを。
「嘘、これどうすんの!?」

美加の顔がサッと青ざめる。
これじゃトイレから出られない!!

「だ、誰か……っ」
個室の外へ向けて声をかけてみようとするものの、外側に人の気配はない。

それにトイレットペーパーがないと言うのが恥ずかしい!
かと言ってこのまま出るわけにもいかない。

せめて隣の個室へ入ることができれば解決するのに!
そう思って天井を見上げる。
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