30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
どれだけ美人でも可愛くても、愛想がない女はダメなのだと気がついたのはもう25歳を過ぎた頃だった。

慌てて愛想を振りまいてみれば女友達から『美加らしくないじゃん』と驚かれ、その頃すでに仕事をしていたから、同僚たちからは『ぶりっ子』だのなんだのと攻撃された。

あれれ?
なんか思っていたのと違うぞ。

今まで美加の周りの女子たちはみんな優しくて、美加を攻撃してくることなんてなかった。

その原因が『男を冷たくあしらって相手にしないから』だったことにも、遅ればせながら気がついた。
美加がどれだけ美人でも、男に興味を示さないのだからライバルになることはない。

つまり、友達としても安全な立ち位置に気がつけばなっていたのだ。
< 3 / 237 >

この作品をシェア

pagetop