30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆
翌日いつも通りの時間に出勤すると麻子が先に席についていた。
主婦の朝は忙しいと遅刻寸前でやってくることが多い麻子にしては珍しいことだった。
「じゃあ、さっそく昨日私が考えたことを教えるね」
まだパソコンが立ち上がりもしない間に麻子が我慢しきれない様子でそう言ってきた。
昨日考えたこととは、もちろんラブハプニングのことだ。
「それ、今じゃないとダメなの? 朝礼だってまだなのに」
「朝礼前にチャチャッと説明するから大丈夫!」
麻子はそう言うとスマホを取り出して、メモ機能に書かれていることを読み上げはじめた。
「まずひとつめ。昨日みたいに廊下を歩いているときに使う力よ。稲尾さんはいつも胸ポケットにペンを差してるから、それを落として美加が拾ってあげるの」
「へぇ」
翌日いつも通りの時間に出勤すると麻子が先に席についていた。
主婦の朝は忙しいと遅刻寸前でやってくることが多い麻子にしては珍しいことだった。
「じゃあ、さっそく昨日私が考えたことを教えるね」
まだパソコンが立ち上がりもしない間に麻子が我慢しきれない様子でそう言ってきた。
昨日考えたこととは、もちろんラブハプニングのことだ。
「それ、今じゃないとダメなの? 朝礼だってまだなのに」
「朝礼前にチャチャッと説明するから大丈夫!」
麻子はそう言うとスマホを取り出して、メモ機能に書かれていることを読み上げはじめた。
「まずひとつめ。昨日みたいに廊下を歩いているときに使う力よ。稲尾さんはいつも胸ポケットにペンを差してるから、それを落として美加が拾ってあげるの」
「へぇ」