30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
「あぁ、そっか……」

美加の浮かれっぷりを見てもっと先まで進んだと勝手に思い込んでいことを少しだけ後悔する。

美加という子は美人のくせにこういう子だったっけ。
「じゃあ次は連絡先の交換だね」

「れ、連絡先!?」
美加が大きな声を上げてみんなからの視線が集まる。

麻子は「なんでもないですぅ」と、愛想を振りまいて、デスクの下で美加の足を踏みつけた。

たかだか連絡先を聞くだけでこれだけ反応するなんて先が思いやられる。
麻子は心の中でため息を吐き出したのだった。
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