３０歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです

入ってきたのは女子社員３人に囲まれた大翔だった。
その姿を見た瞬間、危うく口の中のパスタを吹き出してしまいそうになった。

「稲尾さんが社食に来るなんて珍しいね？」
麻子に言われても美加はうなづくことができなかった。

確かに社食で大翔を見かけたことはほとんどない。
だけどそれよりなにより、ハーレム状態のあれは一体なんなの！？

３人の女子社員たちは大翔と同じ部署のようで、制服ではなくスーツを着ている。

高いヒールにバッチリメイークはもはや仕事をするスタイルではないと思うのだけれど、外回りをする人にとっては普通なのか？

そしてなによりも、３人と大翔の距離感だった。
３人は大翔の腕に絡みついてベタベタベタベタ。