30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
少しも離れる気配がない。
大翔もそれに慣れているのか、特に咎める様子はなかった。

なにあれ。
もしかして営業部の中ではいつもあんな状態なの?

想像もしていなかった様子に苛立ちと悲しみがこみ上げてくる。
「どうして今日はお弁当を食べてくれないんですかぁ?」

「そうですよぉ。社食よりも私達のお弁当の方がおいしいのにぃ」
「そうだよねぇ」

3人が口々に文句を言っている。
しかも内容が内容なだけに美加は固まってしまった。

大翔があまり社食に来ないのは、この3人が交代でお弁当を作ってきていたかららしい。
「はいはい。また今度ね」
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