優しい彼の裏の顔は、、、。【完】
「詩歌……久しぶりだな」
「詩歌さん、お久しぶりです」
「お久しぶりです、お義父さま、四条さん」
二人と対面した詩歌は、あまりの窶れぶりに思わず驚いてしまう。
「……詩歌、神咲会の方から色々と詳しい話を聞いたよ。すまなかったな」
「いえ……」
「お前が家出をした時に、きちんと気付くべきだったのかもしれないな」
花房と四条は色々あったおかげで少し考え方を変えたのか、詩歌が家を出た事を責め立てたりはしなかった。
それどころか花房は自分が悪かったと後悔を滲ませていた。
それには郁斗も内心驚いていた。
「それで、花房さんたちは、詩歌ちゃんに何か話があるんですよね?」
「ああ、そうだった。詩歌、こんな事があって、もう花房の名を名乗るのも嫌になったんじゃないか? お前が望むなら、養子縁組を解消しようと思って、話し合いの場を設けてもらったんだ」
「え……?」
花房のその言葉に、予想していなかった詩歌は思わず固まってしまう。
確かに、詩歌は色々な事が嫌になって花房家を出たいと家出をした。
そして、その家出によって郁斗と出逢い、様々な出来事を経験した。
だけど、詩歌自身、花房家が嫌いな訳じゃない。
身寄りの無かった自分を引き取り育ててくれた事には感謝しているから。
「詩歌さん、お久しぶりです」
「お久しぶりです、お義父さま、四条さん」
二人と対面した詩歌は、あまりの窶れぶりに思わず驚いてしまう。
「……詩歌、神咲会の方から色々と詳しい話を聞いたよ。すまなかったな」
「いえ……」
「お前が家出をした時に、きちんと気付くべきだったのかもしれないな」
花房と四条は色々あったおかげで少し考え方を変えたのか、詩歌が家を出た事を責め立てたりはしなかった。
それどころか花房は自分が悪かったと後悔を滲ませていた。
それには郁斗も内心驚いていた。
「それで、花房さんたちは、詩歌ちゃんに何か話があるんですよね?」
「ああ、そうだった。詩歌、こんな事があって、もう花房の名を名乗るのも嫌になったんじゃないか? お前が望むなら、養子縁組を解消しようと思って、話し合いの場を設けてもらったんだ」
「え……?」
花房のその言葉に、予想していなかった詩歌は思わず固まってしまう。
確かに、詩歌は色々な事が嫌になって花房家を出たいと家出をした。
そして、その家出によって郁斗と出逢い、様々な出来事を経験した。
だけど、詩歌自身、花房家が嫌いな訳じゃない。
身寄りの無かった自分を引き取り育ててくれた事には感謝しているから。