優しい彼の裏の顔は、、、。【完】
「……ッん、はぁ……、ん……っ」

 何度も唇を塞がれた詩歌が酸素を求めて口を開きかけると、そこから郁斗の舌が割入れられ、彼女の舌を軽く舐める。

「……ッ!」

 何度か舐められてそのまま舌が絡め取られると、より深く互いを求め合う。

「……ッはぁ、……ん……、ふぁ……」

 キスをしながら郁斗の手は詩歌の胸に触れる。

 下着の上から指でなぞられてピクリと身体が反応する彼女を見て、言い表せない感情が押し寄せて来た郁斗はブラジャーを捲し上げて直に触る。

「んッ、ふ……ッぁ、んん……」

 先程よりも刺激が強くなり、与えられる刺激から逃れようと詩歌は身を捩るけれど、それは逆に郁斗を煽るだけの動作で、自身の唇を詩歌の柔らかい唇から離した彼は胸の頂へと移動させて、今度はそこへ舌を這わせていく。

「――ぁッ、やぁ……、ん」

 指で触られた時よりも強い刺激が与えられた詩歌は思わず声を大きな上げ、自身の嬌声に恥ずかしさを感じた彼女の頬は更に紅く染まり、もっと熱を帯びていく。

 そして、恥ずかしがる詩歌をよそに郁斗の指は彼女の下腹部へと移動していき、下着越しに湿っているそこへ指を当てると、ゆっくり刺激を与え始めた。

「……ッあぁ、やっ、そこ、だめ……っ」

 胸を刺激した時よりも更に反応を示して恥ずかしがる詩歌を目の当たりにした郁斗は自身の身体がゾクリと震える感覚を覚え、

「駄目じゃなくて、良いの間違いでしょ? こんなに濡らして…………詩歌ちゃん、すごく感じてるじゃん」
「……!!」
「ここも、ほら」
「ッや! だめっ」
「そういう反応、可愛い」
「……やぁ、いわない、で……っ」

 恥ずかしさでどうにかなりそうな詩歌は瞳を潤ませながら郁斗に懇願するも、

「――もっと、乱れさせたい」

 理性を失い、自身の欲を抑えきれなくなった彼は詩歌こ下着に手をかけ、一気に下げて脱がすと、それを床に投げ捨て、自分も服を脱いでいく。

 再び唇を重ね合わせ、詩歌の身体の力が抜けていくのを感じた郁斗は指で身体の至るところを刺激し、余すところなく彼女の身体を堪能する。

 そして、

 感情の昂りが最高潮に達した二人は――奥深くまで繋がり合い、やっとの思いで結ばれた。

「――詩歌ちゃん、愛してる……」
「……私も、愛してます……」

 身体も心も、深く、深く、繋がり合い、何度も愛を確かめ合った二人は、人生で一番幸せな時間を過ごせた気がした。
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