優しい彼の裏の顔は、、、。【完】
「美澄、小竹、ご苦労だったな」
「いえ! 昨日は本当にすみませんでした!」
「次はこんな事のないよう、気をつけます!」
「ああ、頼んだぞ。それから郁斗」
「はい?」
「お前、女を一人、拾ってるな?」
「あー、はい、まあ……」
「それが昨日言ってた野暮用か」
「……そうです」
「それでその女は、今日から『PURE PLACE』で働かせると?」
「流石恭輔さん、情報早いっすね」
「まあな。で、その女は何だ? ワケありか?」

 詩歌の事を問われた郁斗は美澄や小竹をチラ見すると、恭輔は郁斗の言いたい事が分かったらしく、

「美澄、小竹、お前らはこれからこのリストに載ってる家回って集金して来い」

 二人を事務所から出す為に仕事を言いつける。

「分かりました!」
「行ってきます」

 そうとは知らず、仕事を言いつけられた二人が意気揚々と事務所を後にした。

「まあ、ひとまずそこに座って続きを話せ」
「はい」

 そして、郁斗にソファーへ座るよう促した恭輔は先程の続きを話すよう言った。
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