優しい彼の裏の顔は、、、。【完】
それを待機席で見ていた樹奈は別のボーイに、
「ねぇ、私を白雪ちゃんのお客様のところに付けてよ」
自分を大和のヘルプに着けるよう要求し、詩歌と入れ違いに大和の席へ座った。
「初めましてぇ、白雪ちゃんが居ない間お相手させてください」
「……ああ、よろしく」
正直詩歌以外の接客に興味の無い大和だけど、暇潰しには丁度良いかと思いの外すんなり受け入れた。
一見ただ詩歌が戻ってくるまでの穴埋めをしただけの樹奈だけど、実はそうでは無かった。彼女は怒っていたのだ。
本来自分が郁斗の指名を貰える事になっていたはずなのに、他でも無い詩歌が指名されてVIPルームへ向かった事を。
それなので、自分も詩歌の客を横取りしてやろうと考えていたのだ。それも、郁斗に気に入られている事を混じえ嫉妬させるよう煽りながら。
案の定、樹奈から話を聞いた大和は苛立ち始めていた。せっかく忙しい合間を縫って会いに来たのに自分より上客が来たらそっちを優先している詩歌に腹を立てていたのだ。
そんな怒りに震える彼を目の当たりにした樹奈はニヤリと口元に笑みを浮かべながら詩歌が戻るのを今か今かと待っていた。
「ねぇ、私を白雪ちゃんのお客様のところに付けてよ」
自分を大和のヘルプに着けるよう要求し、詩歌と入れ違いに大和の席へ座った。
「初めましてぇ、白雪ちゃんが居ない間お相手させてください」
「……ああ、よろしく」
正直詩歌以外の接客に興味の無い大和だけど、暇潰しには丁度良いかと思いの外すんなり受け入れた。
一見ただ詩歌が戻ってくるまでの穴埋めをしただけの樹奈だけど、実はそうでは無かった。彼女は怒っていたのだ。
本来自分が郁斗の指名を貰える事になっていたはずなのに、他でも無い詩歌が指名されてVIPルームへ向かった事を。
それなので、自分も詩歌の客を横取りしてやろうと考えていたのだ。それも、郁斗に気に入られている事を混じえ嫉妬させるよう煽りながら。
案の定、樹奈から話を聞いた大和は苛立ち始めていた。せっかく忙しい合間を縫って会いに来たのに自分より上客が来たらそっちを優先している詩歌に腹を立てていたのだ。
そんな怒りに震える彼を目の当たりにした樹奈はニヤリと口元に笑みを浮かべながら詩歌が戻るのを今か今かと待っていた。