ミステリアスな王太子は 花嫁候補の剣士令嬢を甘く攻め落とす【コルティア国物語Vol.1】
「やあ、おはよう!夕べはよく眠れたかい?」
「おはようございます、殿下。お陰様でぐっすり眠れました」
「そう、良かった。今日は朝食の後、王宮を案内して回ろうと思ってるんだ。いいかな?」
「はい、もちろんでございます。ありがとうございます」

翌朝、クリスティーナが目を覚ました時には王太子の姿はベッドになかった。

身支度を整えてダイニングルームに行くと、向かいの席で新聞を読んでいた王太子が顔を上げてにっこり話しかけてくる。

(やっぱり真夜中の王太子様とは雰囲気が違う。もうお芝居が始まっているのね)

クリスティーナも、なるべくにこやかに仲睦まじい様子で王太子に合わせた。
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