ミステリアスな王太子は 花嫁候補の剣士令嬢を甘く攻め落とす【コルティア国物語Vol.1】
「ここが王宮…。すごいのね」
馬車を降りたクリスティーナは、間近にそびえ立つ豪華絢爛な建物を見上げて呟く。
「行くぞ」
父に短く告げられて、クリスティーナは急いであとを追った。
何人もの仕え人がハリスに頭を下げて扉を開ける。
それを何度も繰り返し、いよいよ国王との謁見の間に通された。
「お前はここで待っていなさい」
そう言い残し、ハリスは広い部屋に入って行く。
クリスティーナは廊下の壁際に控えて待っていた。
(なんてふかふかの絨毯。壁の絵画や壺も煌びやかなものばかり)
ここが国王の住まいなのだと納得させられる。
(そんな所に出入りするお父様は、本当にすごいのね)
お辞儀をする人達の前を横切っていく父の背中は、威厳に満ち溢れていた。
(私達に見せる優しい笑顔のお父様とはまるで別人だった。険しい表情で…。それほど気を抜けない厳しい日々を送っているのね)
少しでも父の力になりたい、クリスティーナはその思いを強くしていた。
馬車を降りたクリスティーナは、間近にそびえ立つ豪華絢爛な建物を見上げて呟く。
「行くぞ」
父に短く告げられて、クリスティーナは急いであとを追った。
何人もの仕え人がハリスに頭を下げて扉を開ける。
それを何度も繰り返し、いよいよ国王との謁見の間に通された。
「お前はここで待っていなさい」
そう言い残し、ハリスは広い部屋に入って行く。
クリスティーナは廊下の壁際に控えて待っていた。
(なんてふかふかの絨毯。壁の絵画や壺も煌びやかなものばかり)
ここが国王の住まいなのだと納得させられる。
(そんな所に出入りするお父様は、本当にすごいのね)
お辞儀をする人達の前を横切っていく父の背中は、威厳に満ち溢れていた。
(私達に見せる優しい笑顔のお父様とはまるで別人だった。険しい表情で…。それほど気を抜けない厳しい日々を送っているのね)
少しでも父の力になりたい、クリスティーナはその思いを強くしていた。