踏み込んだなら、最後。
「ッ、んぅ…っ」
カラダがうずく。
もっともっと深くまで触って欲しいと訴えている。
シロちゃん、帰りたくない。
もし一緒に帰ることができないなら、どこかに泊まっていきたい。
あの日みたいに一緒に朝を迎えたい。
「しろ、ちゃ、」
まだ名残惜しいなかで離れてしまった。
大きな期待と緊張と、あふれ出てくる欲。
しかしコツンとおでこをくっつけてきたシロちゃんは、「もう十分」なんて言っているような気がした。
そうだ、
まだ言えていなかったね。
今日のお礼、言えてなかった。
「今日はありがとうシロちゃん。すっごく楽し───、………え…、シロちゃん…?」
どうして泣いているの。
いつから泣いていたの…?
夕日が綺麗すぎたから、なんて理由だったなら私も一緒に泣いてあげることができるのに。
「……ごめん」
シロちゃんから放たれた言葉は、「ごめん」だった。