踏み込んだなら、最後。
「ふーん?」
スッと、背後からお腹に回ってきたシロちゃんの腕。
生クリームを泡立てていた動きが一瞬だけリズムを崩す。
「……イチゴ食べたい」
「ぜったいダメ」
「じゃあユキちゃん食べたい」
「っ…、…だめ」
「むしろユキちゃんが食べたい。あー、由季葉が足りねーー」
「ひゃ…っ、シロちゃん…!こらっ」
ちゅっ、と。
うなじを吸ってくる甘さは、このあと帰ってくる子供たちに気にされない程度のもの。
「だめ?」
「だ、だめ…」
「ほんとに?ぜったい?どうしても?」
「どっ、どうしても…っ」
「…カラダこんなにしといて?」
それはシロちゃんが触ってくるから。
いっきに熱くなって、自分でどうにかコントロールできるものならとっくにしてる。
それをできないと分かっている上でまさぐってくるシロちゃんはイジワル。