踏み込んだなら、最後。




見事に噛み合ってない……。

もしかしてわざとあんなことした…?なんて思っちゃう、シロちゃんのペロリと舌なめずりする仕草。



「今回の味見、ほんと僕のための味見だよ」



散らかったキッチンの掃除だけじゃなく、ケーキづくりもお片付けもぜったいぜったいシロちゃんに手伝わせる。

万が一間に合わなかった場合はシロちゃんのせいにする。



「でもここでやめちゃったら、それはそれで嫌でしょ?」


「っ、そんなこと…ないよ…」


「…わかった言わせてあげる。じゃ、いただきます」


「ま、まって…っ、あぅ…、んん…ッ!」



1度入ったならば、抜け出せない。

そこはぜったい踏み込んではいけない領域。



「……あ。ある意味コレって僕らだけにしかない繋がり、とも言えるか」


「へっ、変態だよその例え…!」


「変態って、いやだなユキちゃん。きみは今から僕と───…もっと恥ずかしくてエロいことするんだぜ」



こんなふうに、耐えられないくらい甘くて激しい愛が待っているから。



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