修道院育ちの新米侍女ですがお家騒動に巻き込まれたかもしれません
話を聞くと、ロルフは週に3度本館の庭の手入れをしているそうで、その時にクルトは形ばかりの手伝いをするのだそうだ。だが、やはり子供なので最初の10分20分はなんとかなっても、一時間、二時間となると遊びたくなってしまうのだと言う。
「とはいえ、庭に来るなといっても来たいと言ってなぁ……」
「でしたら、今日みたいにここに来てくれれば、いくらでもわたしがお相手出来ますよ」
そう言ってレギーナが笑うと、ロルフは困惑の笑みを浮かべる。
「それじゃ、あんたの仕事に支障が出るだろう」
「そうでもありませんよ? だって、修道院はこの離れよりずっと大きかったわけですし、朝ももっと早く起きてあれをやってこれをやって……それに、今はここに誰も住んでいませんから、洗濯も自分の分だけです。もう、それがどれほど簡単で嬉しいか……!」
そういってしみじみするレギーナ。
「あんた、大変なところにいたんだな?」
「ううーんそうですねぇ……トイフェル修道院は、少し前から子供たちに学問を教え始めまして……それまでは、修道院の掃除や洗濯、それから食事作りなどに割いていた時間の何割かを、お勉強会に割くようになったんです。そうなると、それに参加をしない、もう大人のわたしなんかがその分働くことになってしまって……でも、でも、子供たちに学問は必要です! それがあった方が、いいお仕事につきますし、貰い手も増えると思うんです!」
「なるほど、そうか……あんたがいたところは、トイフェル修道院っつーの」
「はい! この辺の修道院とは違って、ちょっとこう資金不足で……学問を教えるのは修道院では手一杯なので、先生方をお雇いしてるんですけど、お金が……なので、わたしはこちらにご厄介になったんです」
「金?」
茶を飲みながら尋ねるロルフ。
「はい。えーっと……そのう、恥ずかしい話なので、内緒にしてもらっていいですか?」
「えっ?」
レギーナは人差し指を口元に立て、きょろきょろと目線だけで周囲をうかがう。が、当然この離れの周りには誰もいない。
「そのう、メーベルト伯爵様がぁ……女性に、そのう、手を、なんといいますか……」
「……」
「見境がないといいますか……」
ロルフは「ぶふっ」と吹き出して、口を押えた。
「そういう噂をお伺いしたのでぇ……」
「ちょっ……それ、それは……あっはは、ははっ、あんたさぁ……」
「とはいえ、庭に来るなといっても来たいと言ってなぁ……」
「でしたら、今日みたいにここに来てくれれば、いくらでもわたしがお相手出来ますよ」
そう言ってレギーナが笑うと、ロルフは困惑の笑みを浮かべる。
「それじゃ、あんたの仕事に支障が出るだろう」
「そうでもありませんよ? だって、修道院はこの離れよりずっと大きかったわけですし、朝ももっと早く起きてあれをやってこれをやって……それに、今はここに誰も住んでいませんから、洗濯も自分の分だけです。もう、それがどれほど簡単で嬉しいか……!」
そういってしみじみするレギーナ。
「あんた、大変なところにいたんだな?」
「ううーんそうですねぇ……トイフェル修道院は、少し前から子供たちに学問を教え始めまして……それまでは、修道院の掃除や洗濯、それから食事作りなどに割いていた時間の何割かを、お勉強会に割くようになったんです。そうなると、それに参加をしない、もう大人のわたしなんかがその分働くことになってしまって……でも、でも、子供たちに学問は必要です! それがあった方が、いいお仕事につきますし、貰い手も増えると思うんです!」
「なるほど、そうか……あんたがいたところは、トイフェル修道院っつーの」
「はい! この辺の修道院とは違って、ちょっとこう資金不足で……学問を教えるのは修道院では手一杯なので、先生方をお雇いしてるんですけど、お金が……なので、わたしはこちらにご厄介になったんです」
「金?」
茶を飲みながら尋ねるロルフ。
「はい。えーっと……そのう、恥ずかしい話なので、内緒にしてもらっていいですか?」
「えっ?」
レギーナは人差し指を口元に立て、きょろきょろと目線だけで周囲をうかがう。が、当然この離れの周りには誰もいない。
「そのう、メーベルト伯爵様がぁ……女性に、そのう、手を、なんといいますか……」
「……」
「見境がないといいますか……」
ロルフは「ぶふっ」と吹き出して、口を押えた。
「そういう噂をお伺いしたのでぇ……」
「ちょっ……それ、それは……あっはは、ははっ、あんたさぁ……」