スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。

1.プロローグ

　古くから富裕層が集まり、格調高い街として知られる都会から少し外れた桜が綺麗な街。
　数年前からは近隣エリアの開発も進み、話題の街として注目されており高台には高級住宅が立ち並び、セレブやハイスペックな人たちが住んでいてセレブな街として名を馳せていた。

　そんな街の中には海がよく見える公園があり、その公園内にある和風カフェの【Cafe 花蓮】は本格的な日本茶や和菓子が提供されていてとても評判が良い。


「……ありがとうございましたー！」


そこで働いている私、坂本(さかもと)百々芭(ももは)は前野ホールディングスの正社員として働いている。外食事業の中にある【Cafe花蓮】は、比較的新しいチェーン店だ。テレビなどの特集で人気が集まり、引っ越す人が増えてきたためここにも新店舗を作ったらしい。