スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。




「キャプテン、お疲れ様です」

「篠原、お疲れ。今回は来たんだな……そちらは、篠原の婚約者か?」

「はい、婚約者の坂本百々芭です……百々芭、こちらは船長の瀬那(せな)(より)さんだ」


 船長さん……とても貫禄というかダンディな人だなぁ


「初めまして、瀬那です。篠原とはよく同じシフトでね、一緒になることが多いんだ。坂本さん、よろしくね。こっちは、妻の美樹(みき)だ」

 
 隣にいたのは綺麗な女性。美男美女だ!


「初めまして、坂本です。よろしくお願いします」

「こちらこそ。まぁ、これで会社も安泰だなぁ……社長も安心するんじゃないか?」


 会社が、安泰……?社長も安心?
 私の頭がハテナになって、もしかして彼、もっとすごい人なんじゃないかという考えに思いつく。

 そうしている間に彼らはこちらから立ち去った。


「あ、あの……咲翔さん?」


 私が名前を呼べば咲翔さんは「あっ、ごめん。行こうか」と言って、レストランへと向かった。

 船が出航してしばらくして、窓側のテーブルに案内されておしゃれなフルコースを頂いた。
 海を見ながらの食事はとても素晴らしくて感動した。

 彼と出会わなかったらこんな経験できなかったと思ったら出会えて幸運だなぁと思いながら最後までパーティーを楽しんだ。





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