スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。



「やっぱりね! 百々芭が簡単に了承するとは思わなかったからさ」

「さ、さすがですね」

「そりゃあね、何年一緒にいると思ってるのよ。店長になったのも百々芭がこっちに異動するって聞いたからなんだし」


 あぁ、そんなことも言っていた気がする。
 私一人で行ったら、悪い男に捕まるって……


「まぁ、男なんて山ほどいるんだし。気にしない! やっぱりイケメンは観賞用だよ」

「ははっ、確かに。お互いまだまだ独身貫きますかー」


 うん。私には一人が合っている。
 だれかと暮らすより、こうやってたまに菜摘とランチしたりするのが一番だ。



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