スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。
7.結婚生活スタート
「……デカくないですか、ここ」
「そう? 不動産屋に優良物件だって言われたんだよね」
あの日の三日後、早いところ婚姻届を出すべく私の休みの日に結婚する挨拶を私の両親にするため実家に帰った。結婚しろしろと言っていたふたりだが、咲翔さんを連れて帰ったら本当に交際している人が実在していたとは思わなかったようで驚いていた。
まぁ、あんなに拒否していた私が極上すぎる男性を連れてくるなんて思わなかっただろう。
その翌日には、咲翔さんの実家にお邪魔した。彼の実家は予想以上の豪邸で、さすが大企業を経営してる一族のお家。だから反対されちゃうんじゃないかと思ったけど、入れば驚くくらいに歓迎モード。
『咲翔のこと選んでくださってありがとう!』
何故か感謝をされた。
聞けば、私と同様に結婚を拒否していたとか……なんとか。だから、とても喜んでもらえて証人の欄にもサインをしていただき婚姻届を無事に提出。
……そして今に至る。