スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。
「決まった? 百々芭ちゃん」
「あ、はい。カーテンはパステルピンクの小花柄のもので、ソファはラベンダーのいろのソファを」
「分かった。食器もそのまま見に行こう」
まぁ、高いけど長く使うわけだからそう思えば高くないか……と思いながら食器の方へ案内される。
シンプルな食器棚をえらび、食器は台型ボウルにフラットプレート、パスタやカレー皿など一通りのお皿やマグカップ、箸やスプーンやフォークをどれがいいか聞かれて「了解」と言って店員さんに注文していた。
「あの、咲翔さん。お金、おいくらでした? カーテンとソファと食器のお金払います」
「気にしないで。生活に必要なお金は俺が保証するって言ったでしょ?」
「え、でも……」
「夫婦なんだから。それに、俺、結構稼いでるからさそのくらい任せて。美味しいお茶を俺のために淹れてくれればそれでいいんだから」
そう言って咲翔さんは店員さんにカードを出して一瞬で支払いをしてくれた。
それから、家具屋さんから出て家電量販店で自動圧力鍋やハンドミキサーなどを買ってからショッピングモールを後にした。