スパダリ航海士は契約妻を一途に溺愛する。
「百々芭ちゃん、俺はこの数ヶ月間。船の上だったけど、毎日連絡をしてとても楽しかったんだ。待っていてくれる人がいる、それだけで心強かった」
「お役に立てていられたなら嬉しいです」
「……俺は、君とこれからも一緒にいたい。まだ三ヶ月あるが、俺は君が好きだ。気持ちだけは伝えたかった」
「ありがとうございます、私は、咲翔さんが恋愛感情で好きなのかわかりません。だけど好意は持っています。曖昧にしか自分の気持ちがわからないですが、もう少し一緒にいたいです」
私がそう言うと、咲翔さんは私の隣に座ってぎゅっと抱きしめてきた。
「さ、咲翔さん!?」
「思わず抱きしめてしまった。君が可愛らしくて」
「か、かわっ!?」
「うん。君は可愛い。今は、君にとっての好きという感情がなんなのかわからないかもしれないが……好きになって貰えるように積極的になる。そして、俺は三ヶ月後求婚をしようと思う。だから覚悟していてね」
そう言って、彼は私の髪にキスを落とすとその日から彼の甘い攻撃が始まりドキドキして仕方なくなるまではまだまだ遠い……未来の話だ。
fin.