ブラッドレッドの繋がり



部屋に入ると、真っ暗な部屋にレースのカーテンから見える月明かり。



部屋のドアの直ぐ左の壁にサーフィンで使う板が飾ってあるが、あとは自分の部屋のベッドよりも大きなベッドと床にあるガラスの大きな灰皿なだけ。



「…なんにもないね。てか部屋の電気つけないの?」


「切れてんだよ。ついたらつけてるっつーの。てかユキの携帯の機種何よ?」


「Android。」


「あ~俺iPhoneなんだよな~。最初から機種聞けば良かったな、悪いな。」




いいよ…別に。

そんな事を言いながら、ドアを閉めて壁側にある大きなベッドに座り込んで、暗闇で窓から差し込む月の光で写し出されたまーちゃんの姿をぼんやりと見ていた。







「何よ?誘ってんの?」



また先ほどと同じようにからかう口調で私に向けたのであろうその言葉とわかってはいたけど、
そんなことよりも思い出す



今みたいな月の光が綺麗だった夜のこと。



あの時もそうだった。






私が女の子から女になったあの夜のこと。

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