ブラッドレッドの繋がり
高校に入って人生二番目の彼氏。
なんとなく流れで付き合った同級生の彼氏。顔はタイプじゃない。そしてだらしない制服の着方も好きじゃない。
付き合ったのに好きとも会いたいとも言われない、スマホでの適当な会話。やけに部屋にだけ誘われるなと思っていたあの日。
まぁ知っていた…というか
なんとなく気付いていたというか。
バイト終わりにお母さんとお父さんがそれこそバタバタと、お婆ちゃんのお見舞いで家に居ないと知った彼氏からの呼び出し。
「どうせ家帰っても誰も居なくて暇でしょ?俺ん家おいでよ♪」
もういいやと思って行ったら案の定な展開。
彼氏と重ねる唇の感触も、全く記憶に残らない。
私の初めては、
彼氏という名のただの同級生に捧げてしまった。
恥ずかしいのは勿論あった。
でも彼氏の暗い部屋でお互いうっすらとしか見えない身体。
高校に上がる前までは初めての行為は好きな人とどうやって出来るんだろうと、想像しては胸が高鳴っていたのに
避妊具をモタモタとつける彼氏に元々無かった恋心が、更に地に下がって冷めていく感情に体温。
漫画やネットで見た前戯という行為はなく、変な息づかいをしている彼氏という男が私の股関に異物を入れていた。
流行りの曲を大音量で流しながら、ただ痛みに耐えてその時間が過ぎるのを待った、それだけの記憶。