ブラッドレッドの繋がり


まーちゃん?







名前を呼んだか呼んでないか、次の瞬間、気付いたらまーちゃんの柔らかい唇が私の唇に触れていた。



ドキドキする時間なんて与えてくれない、何が起こったのかもわからない。



キスこそ初めてじゃないのに、慣れないタバコとアルコールの匂いがするキスの味に思考が停止してしまう。




たったの数秒程唇を重ねた時間。

きっと私、目も閉じてなかった。






「……まーちゃん?」


今度こそ名前を呼んだ。






名前を呼んだその意味は、

なんでキスをしてくれたの?

この後どうするの?




私をどうするの?






止まらない疑問と止まらない欲情。
近すぎてまーちゃんの表情が見えないよ。



私も、今



どんな顔してる?




数センチしか離れていない距離なのに、お互いどんな顔をしてどんな思いでいるの?



でもまーちゃん。

私まーちゃんよりずっと下なんだよ?




こんなにドキドキして、ましてキスされてさ、好きじゃないって思えなくなるの知ってるのかな?


好きっていうメーターがぐんぐん上昇しちゃうんだよ?




< 32 / 78 >

この作品をシェア

pagetop