ブラッドレッドの繋がり
まーちゃん?
名前を呼んだか呼んでないか、次の瞬間、気付いたらまーちゃんの柔らかい唇が私の唇に触れていた。
ドキドキする時間なんて与えてくれない、何が起こったのかもわからない。
キスこそ初めてじゃないのに、慣れないタバコとアルコールの匂いがするキスの味に思考が停止してしまう。
たったの数秒程唇を重ねた時間。
きっと私、目も閉じてなかった。
「……まーちゃん?」
今度こそ名前を呼んだ。
名前を呼んだその意味は、
なんでキスをしてくれたの?
この後どうするの?
私をどうするの?
止まらない疑問と止まらない欲情。
近すぎてまーちゃんの表情が見えないよ。
私も、今
どんな顔してる?
数センチしか離れていない距離なのに、お互いどんな顔をしてどんな思いでいるの?
でもまーちゃん。
私まーちゃんよりずっと下なんだよ?
こんなにドキドキして、ましてキスされてさ、好きじゃないって思えなくなるの知ってるのかな?
好きっていうメーターがぐんぐん上昇しちゃうんだよ?