ブラッドレッドの繋がり
少し流れた沈黙に、
思ってもみなかった言葉が車内に響く。
「だから言わないで終わりにしたかったんだよ!お前にこんな顔させたくなかったから…。」
下を向いて泣いている私の右腕をぐいっと力強く引っ張り、
毎日毎晩いつも恋しかった
何度も何度もあの時間に戻って欲しいと願っていたあのキスを
香りが強い芳香剤の車内の中、それに加えてあの時と同じ、タバコの味がするまーちゃんの唇と涙で濡れた私の唇を
目を瞑って重ねていた。
私の流れた涙が、まーちゃんの顔の一部になる。