名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】

「純華さん、辛かったらすぐに横になってね」
「雛未さんと祐飛くんの結婚式ですもの……。この目に焼き付けておかなきゃ……!」

 純華は現在、妊娠六か月。つわりもおさまり安定期に入ったものの、まだまだ油断は禁物だ。あとで聖に気をつけるように、代わりに注意してもらわなければ。

「ああ、どうしよう……。本当に僕が一緒に歩いていいんだろうか……」

 雛未を花婿の元に連れていく栄誉にあずかったのは弓親だ。

「おどおどするんじゃない!みっともない!」

 車椅子から双子の弟に檄を飛ばしているのは、結婚式にも参列する國治だ。
 その後ろには聖と若狭夫人が控えている。祐飛の両親もいる。

 一年前、雛未と祐飛が婚姻届を役所に提出したこの日。
 何でもない日が、一年をかけて特別な日に変わった。
 バージンロードのその先には誰よりも愛しい人が待っている。

「互いを一生愛することを誓いますか?」
「誓います」
「誓います」

 名ばかりの妻はもうどこにもいない。




おわり

< 190 / 190 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:238

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

表紙を見る
【プロット】雨のち溺愛〜ハイスぺ気象予報士は初恋の彼女を離さない〜

総文字数/3,293

恋愛(純愛)2ページ

マカロン文庫大賞2024エントリー中
表紙を見る
表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop