まだあなたを愛してる〜離縁を望まれ家を出たはずなのに追いかけてきた夫がめちゃめちゃ溺愛してきます〜
「俺を信じられない?」
「え……」
いつの間に来たのか、私のすぐ後ろにジェイドが立っている。
ステラは気を利かせるように、スッと私達から距離をとった。
「俺は君を迎えにここに来た」
ジェイドは私の腕をとる。
「クリスタとは何もない、ただの従兄妹だ。俺は彼女を女性として見た事は一度も無い」
もう片方の腕が腰に回され、体はピタリと寄り添う形になった。
「香りのことは知らないが、彼女は水の加護持ちだ。俺から離れた場所からでも付ける事は可能だろう。――他には?」
「他……?」
「聞きたいことを全部、話して」
「私……」
額と額をつけるように顔を近づけ、ジェイドは話をする。
新緑の瞳が怖いほど近い。
「本当にクリスタ様を好きじゃないの? 愛してるんじゃないの?」
「愛しているのは君だけだ」
彼は、大きな声に怯えてしまう私を怖がらせないように甘い声で囁くように話した。
「私でいいの? 私何もないのよ?」
「どうしてそんなに不安になる? あんな物を渡していた俺の言う事は信じられない?」
あんな物、それは彼も騙されていた物だ。
私は違う、と小さな声で告げた。
「私、あなたにもらってばかりで何も返せていない」
「魔力の封印を解いてくれたんだろう?」
「でも、分からないのでしょう? 私にだって本当に力があるとは信じられないの」
「正直に言うと今の俺に魔力があるのかは分からない、だがギル達は、君に力があると言っていた。彼は言葉を発するようになったんだろ?」
「そうかもしれないけど、違うかもしれないの」
すぐに現れない力が、私の力といえるのだろうか。
話せるようになったギル。一度だけ魔法を使ったジェイド。
ギルもジェイドも自力で封印を解いただけかもしれない。
「え……」
いつの間に来たのか、私のすぐ後ろにジェイドが立っている。
ステラは気を利かせるように、スッと私達から距離をとった。
「俺は君を迎えにここに来た」
ジェイドは私の腕をとる。
「クリスタとは何もない、ただの従兄妹だ。俺は彼女を女性として見た事は一度も無い」
もう片方の腕が腰に回され、体はピタリと寄り添う形になった。
「香りのことは知らないが、彼女は水の加護持ちだ。俺から離れた場所からでも付ける事は可能だろう。――他には?」
「他……?」
「聞きたいことを全部、話して」
「私……」
額と額をつけるように顔を近づけ、ジェイドは話をする。
新緑の瞳が怖いほど近い。
「本当にクリスタ様を好きじゃないの? 愛してるんじゃないの?」
「愛しているのは君だけだ」
彼は、大きな声に怯えてしまう私を怖がらせないように甘い声で囁くように話した。
「私でいいの? 私何もないのよ?」
「どうしてそんなに不安になる? あんな物を渡していた俺の言う事は信じられない?」
あんな物、それは彼も騙されていた物だ。
私は違う、と小さな声で告げた。
「私、あなたにもらってばかりで何も返せていない」
「魔力の封印を解いてくれたんだろう?」
「でも、分からないのでしょう? 私にだって本当に力があるとは信じられないの」
「正直に言うと今の俺に魔力があるのかは分からない、だがギル達は、君に力があると言っていた。彼は言葉を発するようになったんだろ?」
「そうかもしれないけど、違うかもしれないの」
すぐに現れない力が、私の力といえるのだろうか。
話せるようになったギル。一度だけ魔法を使ったジェイド。
ギルもジェイドも自力で封印を解いただけかもしれない。