まだあなたを愛してる〜離縁を望まれ家を出たはずなのに追いかけてきた夫がめちゃめちゃ溺愛してきます〜
「だったら、あの夜のように、今ここで俺の魔力の封印が解けるように願ってみて」
「あの夜?」
「凄く小さな声だったけれど、願ってくれただろう? だから、もう一度……言ってみて。それで俺に魔力が戻れば君には力があるということになる」
「戻らなかったら?」
「これまでと変わらない。それだけだよ」
優しく微笑むジェイド。
私はジェイドの頬に手を添えて、彼に聞こえるように「あなたの魔力の封印が解かれますように」と告げた。
その瞬間。
フワリ、とジェイドの瞳が光る。
「ジェイド……今」
「ああ、何か感じたけれど……まだ」
「やっぱり、私には何もないのよ」
「ローラ、そんなことはないよ」
『力』なんてなくてもいいんだ、彼は真剣な顔をする。
「力の事だけじゃないの。二年も一緒にいたのに子供を生むことも出来なかった」
子供は、結婚すればすぐに出来ると思っていた。
彼は三日おきに私を愛してくれるのに、どうして私は子供を授かる事が出来ないのかと不安だった。
お守りと言って彼にもらったネックレスの石を毎日握り、新しい命をどうか授けて下さいと祈っていた。
――叶わぬまま、義両親に離縁を告げられてしまったけれど。
「どうして子供? 俺は、子供はまだいらない、しばらくは二人でいたいと言っただろう?」
「でも、あなたは子供を欲しがっているって」
「それも両親に言われたのか? 俺が欲しいと言っていると?」
「そう……違うの?」
これも嘘だと言うの?
「違わない、でもそれは君との子供だ」
ふう、とジェイドは大きく息を吐いた。
「その為に俺なりに頑張っていたんだけどね」
頑張る?
「俺は毎日でもよかったが、マックスに尋ねたら、子供を欲しいと思うなら最低でも二日はあけろと言ったんだ」
「二日?」
「あの夜?」
「凄く小さな声だったけれど、願ってくれただろう? だから、もう一度……言ってみて。それで俺に魔力が戻れば君には力があるということになる」
「戻らなかったら?」
「これまでと変わらない。それだけだよ」
優しく微笑むジェイド。
私はジェイドの頬に手を添えて、彼に聞こえるように「あなたの魔力の封印が解かれますように」と告げた。
その瞬間。
フワリ、とジェイドの瞳が光る。
「ジェイド……今」
「ああ、何か感じたけれど……まだ」
「やっぱり、私には何もないのよ」
「ローラ、そんなことはないよ」
『力』なんてなくてもいいんだ、彼は真剣な顔をする。
「力の事だけじゃないの。二年も一緒にいたのに子供を生むことも出来なかった」
子供は、結婚すればすぐに出来ると思っていた。
彼は三日おきに私を愛してくれるのに、どうして私は子供を授かる事が出来ないのかと不安だった。
お守りと言って彼にもらったネックレスの石を毎日握り、新しい命をどうか授けて下さいと祈っていた。
――叶わぬまま、義両親に離縁を告げられてしまったけれど。
「どうして子供? 俺は、子供はまだいらない、しばらくは二人でいたいと言っただろう?」
「でも、あなたは子供を欲しがっているって」
「それも両親に言われたのか? 俺が欲しいと言っていると?」
「そう……違うの?」
これも嘘だと言うの?
「違わない、でもそれは君との子供だ」
ふう、とジェイドは大きく息を吐いた。
「その為に俺なりに頑張っていたんだけどね」
頑張る?
「俺は毎日でもよかったが、マックスに尋ねたら、子供を欲しいと思うなら最低でも二日はあけろと言ったんだ」
「二日?」