まだあなたを愛してる〜離縁を望まれ家を出たはずなのに追いかけてきた夫がめちゃめちゃ溺愛してきます〜
一つ目の門を通り抜けてしばらく進むと、今度は金色に輝く門が現れた。そこを抜けると城と見まがうばかりの豪華なアーソイル公爵の本邸が見えた。
――そこは、私が一度も入った事のない場所。私には絶対に許されなかった場所だ。
まさか、そこへ通されるの?
――なぜ?
馬車はゆっくりと、アーソイル公爵邸の大きな玄関扉の前に止まる。
「では、四女様こちらです」
玄関扉が開かれた。
真っ赤な絨毯が敷かれているホールに使用人たちがずらりと並び頭を下げ私達を出迎える。
目に入った光景に足がすくんだ。
――こんな事はあり得ない……。
淡紅色の目を嫌い、加護なしと嘲り、生まれてすぐに離れに追いやられた私を憐れんでいた彼らが、私に頭を下げるなんて……。
「四女様、こちらに」
女性は立ち止まってしまった私を促し、使用人たちの間を抜け階段を上った。
二階の長い廊下にはたくさんの扉が並んでいた。その一番奥の部屋の前に着くと、女性はここに乳母がいると扉を開けた。
「四女様、アーソイル公爵閣下が訪れるまでこの部屋でお待ちください」
私が部屋の中に入るとすぐに扉の鍵が掛けられた。
――そこは、私が一度も入った事のない場所。私には絶対に許されなかった場所だ。
まさか、そこへ通されるの?
――なぜ?
馬車はゆっくりと、アーソイル公爵邸の大きな玄関扉の前に止まる。
「では、四女様こちらです」
玄関扉が開かれた。
真っ赤な絨毯が敷かれているホールに使用人たちがずらりと並び頭を下げ私達を出迎える。
目に入った光景に足がすくんだ。
――こんな事はあり得ない……。
淡紅色の目を嫌い、加護なしと嘲り、生まれてすぐに離れに追いやられた私を憐れんでいた彼らが、私に頭を下げるなんて……。
「四女様、こちらに」
女性は立ち止まってしまった私を促し、使用人たちの間を抜け階段を上った。
二階の長い廊下にはたくさんの扉が並んでいた。その一番奥の部屋の前に着くと、女性はここに乳母がいると扉を開けた。
「四女様、アーソイル公爵閣下が訪れるまでこの部屋でお待ちください」
私が部屋の中に入るとすぐに扉の鍵が掛けられた。