まどろみ3秒前
何もかもがどうでもいい。足掻いて足掻いても沈んでいく、そんな情けない私の生きてる意味はない。生きても眠ってても同じだ。
私は、これからも眠り続ける。追い付けないまま今や先の未来を生きるなんて、そんなの、無理すぎて笑える。
朝が怖い、朝も昼も夜も大嫌いだ。
もう、無理だよ…
胸が痛くてたまらなくなる。本当は痛いのに無視をして逃げて、私は笑みを浮かべる。
そんな自分にこれからも付き合っていくなんて、ほんと、もう無理だ。
私は、白雪姫や眠り姫みたいな姫じゃない。童話に出てくるような優しく美しい姫じゃないから。
世界中に人は、80億人以上いる。その中のたったひとりに、起こしてもらわなければならない。そんなのは、到底無理なのだ。
楽しみだった文化祭や体育大会の行事も、昼は眠っていてできなかった。皆が「楽しかったねー」と言い合い、私だけが夜に目覚めていたときもある。
今まで、朝に目覚められたこともあったけど、大切な、起きたいと思えた日には必ず夜に起きる。つくづく運が悪いんだ、私は。
卒業式も、卒業できた気がしなくて、入学式も、入学できた気がしなくて。
―だから、そんな感情は捨てよう。
そうだった。そう、私は心に決めたのだ。それから、私は、笑みを浮かべるようになったんだった。