まどろみ3秒前
すごい雨と風だ。もしかしたら、4日間の間にこの暴風雨で世界が滅亡でもしたんじゃ…なんて考えてしまった。
学校の近くにある公園のベンチに腰を下ろした。屋根がついていて、ここはだけは濡れていない。傘も破れてしまった。安物だからな…
制服も、傘が飛んでいったときに濡れてしまった。寒くて、体が震え始める。
「待ってるって、どこで待ってんのかな…」
ポツリと呟いた。あの人だって、今の時間なら学校かもしれない。まあ、そうだよね。
私なんて、眠っていたのだ。きっと、私のことなんてどうでもよくて忘れているだろう。
どうして外なんか来たんだろ。どうして、私はその「待ってる」を信じているのか。
雨の音が強く、屋根に容赦なく降り落ちてくる。破れてしまいそうだった。
「っ…ああ、もう…情な…」
寒いなぁ…どうでもいいのに、クローバーのことも忘れて、全部どうでもいいのに。
どうして、私はあの人に会いたくなったんだろう。意味もわからない衝動だった。
足掻いても足掻いても、どうせ沈んでいくんだから。足掻くことに、意味なんてない。
じゃあ、もうどうでもいいじゃん。何も、考えないで生きたら、足掻かないで生きたら、私は静かに沈んでいける…