初めての溺愛は雪の色 ~凍えるため息は湯けむりにほどけて~
お風呂から上がると、蓬星はリビングでソファに座っていた。
初美が近づくと、蓬星は驚いて彼女を見た。
「初美さん、どうして……着替えは……」
初美はパスタオルを巻いただけの状態だった。着替えをテーブルに置いて、パサリとバスタオルを落とす。
「私を愛してください」
顔を真っ赤にして初美は言った。自分から言うなんて、大チャレンジだった。
「無理してるよね」
バスタオルを拾い、蓬星は彼女に前からかける。
「無理じゃないです」
言って、初美は思い直す。愛してください、ではなにか違和感があった。それではなにかが違う。
蓬星をまっすぐに見て、初美は言い直す。
「愛しています。だから、あなたを愛したいんです」
蓬星は戸惑うように初美を見つめ返す。
視線が熱く絡み合う。
暖炉が赤々と二人を照らしている。
ゆらめく炎が二人の影も揺らし、薪がパキッと音をたててはぜた。
蓬星はやわらかく微笑んだ。
「俺も愛している。愛し合おう」
直後、蓬星は初美の唇を奪う。次いで、初美の唇を軽く食み、舌でなぞる。そして、初美の中にゆっくりと侵入した。
彼の舌はすぐに初美をとらえた。なめるようになぞったあと、舌を吸い、自らの口腔へ導く。
初美は戸惑いながら、それに応じた。彼の中でもまた翻弄され、体が熱くなる。
蓬星はバスタオルを剥ぎ取り、ゆっくりと初美を床に倒した。
初美の背にラグの優しい感触が伝わった。毛足の長いそれはベッドのようにやわらかだった。
蓬星は自身の唇を、初美の頬へ、首へ、胸へと移動する。白い丘の先端を口に含まれ、初美は声を上げた。
蓬星の手がやわらかく初美を撫でる。初美は彼の動きにいちいち反応してしまい、声を上げた。
彼の舌は胸をまろやかに撫で、徐々に下へと移動する。太ももに何度も音を立てて口づけし、徐々にその根本へと焦らすように動く。
快感と羞恥が同時に初美を襲う。体をよじって逃げようとするが、蓬星の手によってすぐに脚が開かれる。