この愛が、いつか咲きますように
「先生、好き。結婚しよ」
初めての職場。初めての学校。初めての仕事。何もかもが初めてだらけの四月。
初めて会った君は、子どもみたいに無邪気な笑顔を浮かべながら、私にそんな告白をした。
八月とそう変わらない気温が続く九月。放課後になってもまだ日差しは強い。高校の保健室にて、四月から養護教諭として働き始めた松浦愛華(まつうらあいか)に、養護教諭歴十五年というベテランの鳥羽凛子(とばりんこ)に話しかけられる。
「ここはクーラーが効いてるからいいけど、外に出るとファンデーションも何もかも汗で取れちゃうから嫌よね。松浦先生、汗で取れないファンデとか知らない?」
「そうですね〜……。SNSだと、このブランドのやつがいいって書いてありますよ!」
愛華は読みかけの本を置き、スマホを取り出してSNSを見せる。テレビでも取り上げられた有名なブランドのファンデーションだ。
「へえ〜。こんなのあるんだね」
初めての職場。初めての学校。初めての仕事。何もかもが初めてだらけの四月。
初めて会った君は、子どもみたいに無邪気な笑顔を浮かべながら、私にそんな告白をした。
八月とそう変わらない気温が続く九月。放課後になってもまだ日差しは強い。高校の保健室にて、四月から養護教諭として働き始めた松浦愛華(まつうらあいか)に、養護教諭歴十五年というベテランの鳥羽凛子(とばりんこ)に話しかけられる。
「ここはクーラーが効いてるからいいけど、外に出るとファンデーションも何もかも汗で取れちゃうから嫌よね。松浦先生、汗で取れないファンデとか知らない?」
「そうですね〜……。SNSだと、このブランドのやつがいいって書いてありますよ!」
愛華は読みかけの本を置き、スマホを取り出してSNSを見せる。テレビでも取り上げられた有名なブランドのファンデーションだ。
「へえ〜。こんなのあるんだね」
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