この愛が、いつか咲きますように
二年生の教室の前まで愛華が来た時、ちょうど悠二が友達と話しながら教室から出てくるところだった。愛華がその様子を見ていると、視線に気付いたのか友達と悠二が愛華の方を見る。
「保健室の先生じゃん。どうしたの?」
そう友達が不思議そうに言う中、悠二は愛華に嬉しそうに近付いてその手を取った。そして友達に言う。
「部活、先に行っててくれ。先生が用事あるの俺の方だから」
悠二は友達の返事も待たず、愛華の手を引いて人気のない場所まで歩いて行く。目の前にいるのは歳下の男の子だ。しかし愛華よりも背が高く、筋肉がしっかりとついており、大人と変わらない体だ。それでもその顔には子どもの影がある。
(大人なのか、子どもなのか、十七歳ってはっきりとわからないな……)
そんなことを愛華が思っていると、悠二が足を止める。夕焼けが照らす廊下には愛華と悠二以外誰もおらず、遠くから部活に勤しむ生徒の声が聞こえてくるだけだ。
「わざわざ教室まで来たってことは、このキーホルダーのこと知っちゃった感じ?」
「保健室の先生じゃん。どうしたの?」
そう友達が不思議そうに言う中、悠二は愛華に嬉しそうに近付いてその手を取った。そして友達に言う。
「部活、先に行っててくれ。先生が用事あるの俺の方だから」
悠二は友達の返事も待たず、愛華の手を引いて人気のない場所まで歩いて行く。目の前にいるのは歳下の男の子だ。しかし愛華よりも背が高く、筋肉がしっかりとついており、大人と変わらない体だ。それでもその顔には子どもの影がある。
(大人なのか、子どもなのか、十七歳ってはっきりとわからないな……)
そんなことを愛華が思っていると、悠二が足を止める。夕焼けが照らす廊下には愛華と悠二以外誰もおらず、遠くから部活に勤しむ生徒の声が聞こえてくるだけだ。
「わざわざ教室まで来たってことは、このキーホルダーのこと知っちゃった感じ?」