千年愛
レオは目の当たりにする亜里沙のあられもない姿に戸惑い驚いた。
「アーサ…仕事じゃなかったのか?」
言いながらレオは手に持っていた女の赤のジャケットを慌てて自分の後ろに隠す。
「休んだ〜!」
「どっか悪いのか?大丈夫なのか?」
「ううん。別に…どっこも悪くな〜いよ〜。レオにちょっと話したいことあるから。」
「俺も…。アーサに話したいこと…ある。酒…飲んでるのか?」
レオはうつむいたまま言うと寝室に入り、クローゼットから旅行用のバッグを出して身の回りのものを詰め始めた。
レオの後に寝室に入った亜里沙は、目の前で何が起きているのかすぐには理解できずに呆然となっていた。