千年愛


「おばちゃん!13:29の列車、もう着いた?」


「あら…舞ちゃん。多分さっき着いたんとちがうかね。何人かお客さんが出てきよったからの。」


「そうなの…。あ〜あ…またやっちゃった。」


「何がよ?」


「今日のお客さん…迎えに来たんよ。でも、もういないよね。ごめんね、おばちゃん。それじゃ。」


俺は、アーサにそっくりなその女性に釘付けになっていた。彼女はそう言うと、またすぐに出て行こうとする。




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